第3章 試合の準備と進行

7 キャプテンのトス

7.1 公式ウォームアップに先立ち、主審は、両チームのチームキャプテン立会いのもとにトスを行う。トスに勝ったチームキャプテンは、サービス権またはコートのいずれか一つを選ぶ。

7.2 最終(第3)セットが行われる場合、主審はもう一度トスを行う。

8 チームの公式ウォームアップ

8.1 試合開始前に、試合が行われるコートでネットを使って、それぞれ3分間の公式ウォームアップをすることができる。

8.2 両チームのキャプテンが、同時に公式ウォームアップをすることに同意した場合は、両チーム合同で6分間することができる。

8.3 チームの公式ウォームアップ時間については、大会運営や参加選手への負担を考慮し主催者の判断により短縮することができる。

9 チームのラインアップシート

各セットの開始前に、監督またはチームキャプテンは、ラインアップシートにチームのスターティングラインアップを記入して、副審もしくは記録員に提出しなければならない。

10 選手の位置とローテーション

10.1 位置

 10.1.1 ネットに沿って位置する2人はフロントの選手で、ポジション③(レフト)と②(ライト)の位置を占める。他の2人はバックの選手で、ポジション④(レフト)と①(ライト)の位置を占める。(第2図)

 10.1.2 サーバーがボールを打った瞬間に両チームは、サーバーを除いてバックの選手は対応するフロントの選手より後方に位置するとともに、バックの選手同士やフロントの選手同士は、それぞれ自分のポジションのサイドライン近くに位置していなければならない。ただし、バックの選手が対角となるフロントの選手より前方に位置しても反則とはならない。

  10.1.2.1 選手の位置は床面に接している両足の位置に決定される。(第3図、第4図)

  10.1.2.2 フロントの選手とバックの選手の位置関係

  各フロントの選手の片足の少なくとも一部は、それぞれに対応するバックの選手の両足よりも、センターラインに位置していること。

  10.1.2.3 レフトの選手とライトの選手の位置関係

  ライト(レフト)に位置する各選手の片足の少なくとも一部は、同じラインのレフト(ライト)の選手の両足よりも、ライト(レフト)のサイドラインの近くに位置していること。

 10.1.3 サーバーを除く両チームの選手は、サーバーによりボールが打たれた瞬間に、それぞれのコート内でローテーション順に位置していなければならない。サービスが打たれた後は、どのように移動してもよく、プレー上の制限はない。

10.2 ローテーション

 10.2.1 サービスをレシーブするチームがサービス権を得たとき、そのチームの選手は、時計回りに一つずつ位置を移動する。したがって、第2図で○の中の数字はサービス順も示しているが、各セット開始時のレシービングチームは、サービス権を得たときローテーションするので、ポジション②の選手から打つことになる。

 10.2.2 ローテーション順は、スターティングラインアップにより決定され、そのセットを通じて変更することはできない。

11 競技の中断

11.1 タイムアウト

 11.1.1 各チームは、1セットにつき最大2回のタイムアウトが認められる。このタイムアウトは、一回につき30秒とする。

 11.1.2 タイムアウトは連続して要求することができる。この場合、競技は再開する必要はない。

 11.1.3 タイムアウトの間、コート内の選手は、チームベンチ近くのフリーゾーンに出なければならない。

11.2 選手の交代

 11.2.1 各セットの選手交代は、4回(4人)いないとする。ただし、常に第2章ー4の条件を満たしていなければならない。

 11.2.2 交代選手は、1セットに一度だけ同年齢区分の同性のスターティングメンバーと交代して競技に参加できるが、競技から退く場合は同じ選手としか交代できない。

 11.2.3 選手交代は、2人から4人の選手を同時に交代させることもできる。

 11.2.4 選手交代は、サービス中の選手に対しても許される。

 11.2.5 負傷の場合

  11.2.5.1 正規の選手交代をする。

  11.2.5.2 正規の選手交代ができない場合は、例外的な交代をする。

 11.2.6 例外的な交代

  11.2.6.1 低年齢区分の選手が負傷の場合は、高年齢区分の交代選手の同性の者と交代する。

  11.2.6.2 同じ条件での選手交代が終了し、低年齢区分の選手が負傷の場合は、同年齢区分の交代選手がいても高年齢区分の同性のものと交代する。

  11.2.6.3 4回(4人)の選手交代がすでに終了し、低年齢区分の選手が負傷の場合は、同年齢区分の交代選手がいても高年齢区分の交代選手の同性の者と交代する。

  11.2.6.4 高年齢区分の選手が負傷した場合で、同年齢区分の同性の者が不在の場合は、例外的な交代は認めない。

  11.2.6.5 ファミリーの部で、小学生が負傷した選手は、その試合が終了するまで再度コートには戻れない。また、例外的な交代は選手交代の回収には含めない。

11.3 要求の方法

 11.3.1 タイムアウトおよび選手交代は、競技の中断中に公式ハンドシグナルを示して要求しなければならない。
 それが選手交代であれば、交代者と被交代者の各番号を告げて要求する。

 11.3.2 2人以上の選手交代をする場合は、要求の際その数を示さなければならない。

 11.3.3 選手交代を要求したチームは、競技が再開されないうちに連続して選手交代を要求することはできない。

11.4 不当な要求

 次のようなタイムアウトや選手交代の要求は不当であり、拒否される。

 11.4.1 ラリー中に要求したとき。

 11.4.2 サービス許可の吹笛と同時か吹笛後に要求したとき。

 11.4.3 要求する権利のない者が要求したとき。

 11.4.4 選手交代を、競技の再開を待たずに連続して要求したとき。

 11.4.5 規定回数を超えて要求したとき。

11.5 特殊な事情による試合の中断

 11.5.1 ボールがインプレー中でも、重大な事故が起きた場合、審判員は直ちに試合を止め、治療等の必要な措置を指示する。この場合、そのラリーはやり直しとなる。

 11.5.2 競技用具が破損した場合や、地震等のやむを得ない事象が発生した場合、審判員は直ちに試合を止め必要な措置を指示する。この場合、そのラリーはやり直しとなる。

12 コートの交替(コートチェンジ)

12.1 第1セットの終了後、チームはコートを交替する。

12.2 第2セットの終了後、1対1になった場合は、キャプテントスの結果によりコートを決める。

12.3 最終(第3)セット、一方のチームが8点に達したときは、直ちにコートを交替する。選手の位置は交替時のまま引き継がれる。
交替が正しい時点で行われなかった場合、誤りに気付き次第交替する。交替が行われた時点のスコアはそのまま引き継がれる。

12.4 コートの交代時には、他チームメンバーもチームベンチを交替する。