第5章 プレー上の動作と反則

17 サービス

17.1 サービスとは、サービスゾーン(あるいはショートサービスゾーン)内からバックライトの選手が、片方の手または腕でボールを打ち、インプレー状態にする行為である。

17.2 セットの最初のサービス

 17.2.1 第1セットおよび第3セットの最初のサービスは、トスの結果サービス権を得たチームが行う。

 17.2.2 第2セットの最初のサービスは、第1セットで最初にサービスを行わなかったチームによって行われる。

17.3 サービス順

 サービスは、ラインアップシートに記述された順に従って行われる。
もし、サービス順通りに行われなかったときは、サービス順の誤りの反則となり、反則中に得た点は取り消され、相手チームにサービス権と1点を与えた後、正しいポジションに戻す。

 各セットの最初のサービスの後、

 17.3.1 ラリーに勝ったチームがサービスチームであれば、前にサービスした同じ選手がサービスを行う。

 17.3.2 サービスをレシーブしたチームがラリーに勝った場合は、サービス権を得てローテーションして、バックライトに位置した選手がサービスを行う。

17.4 サービスの実行

 17.4.1 サービスは1回とする。

 17.4.2 サーバーは、主審のサービス許可の吹笛後すみやかにボールを打たなければならない。主審の吹笛以前に行われたサービスは、無効となり打ち直される。

 17.4.3 サービスのトスは、1度しかできないがボールを手の中で動かしたり、タイミングをとるため床にドリブルすることは許される。また、ボールをトスせず、片方の手の平にボールをのせたまま、打ってもよい。

 17.4.4 小学生の場合、サービストスしたボールがサーバーの体に触れないで床に落ちた場合は、1回だけサービスをやり直すことができる。

 17.4.5 サーバーは、ボールを打った瞬間、あるいはジャンプサービスをするため踏み切ったとき、コート(エンドラインを含む)やサービスゾーン外のフリーゾーンに触れてはならない。

 17.4.6 「ファミリーの部」における小学校4年生以下の選手は、ショートサービスゾーンからサービスをすることができる。ボールを打った瞬間、あるいはジャンプサービスをするために踏み切ったとき、ショートサービスラインやゾーンの外側に触れてはならない。

 17.4.7 サーバーのフットフォルトやサービス側のアウトオブポジションとレシーブ側のアウトオブポジションが同時に起こったときは、サービス側の反則とする。

18 ボールへの接触

18.1 チームは、ネットを越えてボールを返すために、ブロックへの接触を除いて最大限3回プレーすることができる。

18.2 選手は連続して2回ボールに触れることはできない(ブロックを除く)。

18.3 チームの第1回目打球のとき、ボールが体の2ヶ所以上に連続して当たってもよい。ただし、その接触は、一つの動作中のものに限られる。

18.4 同一チームの2人以上の選手が同時にボールに触れたときは、1回触れたものとし、その後、いずれの選手も引き続いてボールに触れることができる。

18.5 ボールは、身体のどの部分に当たってもよい。

18.6 ボールは、明瞭に打たれなければならない。身体の一部で静止させたり、つかんだり、投げてはならない。

18.7 両チームの選手が同時にボールに接触した後、そのボールがアンテナに触れたときやアンテナ上方を通過したときは、ダブルファウルである。また、そのボールがコート区画線の完全な外側の床に接触した場合は、落ちた側の得点となる。

19 アタックヒット

19.1 サービスとブロックを除き、ボールを相手チームに向かって送ろうとするすべての動作は、アタックヒットとみなされる。

19.2 アタックヒットは、ボールがネット上方の垂直面を完全に通過した瞬間、あるいは相手選手に触れたとき、完了する。

19.3 4人の選手は、どの位置にいるときでも、味方のプレー空間内であれば、どのような高さからでもアタックヒットを行うことができる。

19.4 相手チームがサービスしたボールを、ネット上端より完全に高い位置からアタックヒットを完了したときは反則となる。

19.5 「ファミリーの部」では、バックに位置した大人の選手が、ネット上端より完全に高い位置からアタックヒットを完了したときは反則となる。

20 ブロック

20.1 ブロックとは、選手がネットに接近して相手チームから送られてくるボールを、ネットの上端より上方で阻止する行為をいう。

20.2 ブロックは、ボールがブロッカーに触れたとき完了する。

20.3 ブロックの形をしていても、接触したときのボールの高さにかかわらず、身体の一部がネット上端より高い位置にないときは、ブロックとみなさない。

20.4 4人の選手は、どの位置にいるときでも、相手のプレーの後、ブロックすることができる。

20.5 ボールが相手コート内にある場合に、ネット上を越えて、これをブロックすることは許されない。その基準はボールと手(身体)接触点で判定される。(第5図)

20.6 「ファミリーの部」では、バックに位置した大人の選手のブロックは許されない。

20.7 相手チームがサービスしたボールを、ブロックすることは許されない。

20.8 ブロック後の第1回目の接触は、ブロックのときボールに触れた選手を含めて誰にでも許される。

21 ボールインとボールアウト

21.1 ボールイン

 ボールが、コート区画線を含むコート内の床に接触したとき、そのボールはインとなる。(第7図)

21.2 ボールアウト(第6図・第7図)

 21.2.1 ボールが、コート区画線の完全な外側の床に接触するか、コート外の物体に触れたとき。

 21.2.2 ボールが、ネット上方のアンテナのみに触れたとき。

 21.2.3 ボールの全体またはその一部でも、許容空間外側のネットの垂直面の完全に通過したとき。

 21.2.4 ボールが、ネット下方の空間を完全に通過したとき。

21.3 サービスしたボールを除き、ボールが支柱やネット、アンテナに接触しても、以下の場合はプレーを続けることができる。

 21.3.1 ネット上端(2m)の水平帯以下の支柱に触れたとき。

 21.3.2 ネットとアンテナに同時に触れたとき。

22 プレー上の反則

次に挙げるプレーは反則となる。

22.1 フットフォルト

 サービスボールを打った瞬間、あるいはジャンプサービスをするため踏み切った時に、コート(エンドラインを含む)や、サービスゾーン(あるいはショートサービスゾーン)外のフリーゾーンに触れていたとき。

22.2 サービス順の誤り

 チームが、サービス順を謝ってサービスを行ったとき。

22.3 アウトオブポジション

 サーバーにより、ボールが打たれた瞬間に、サーバーを除く両チームの選手が、それぞれのコート内でローテーション順に位置していなかったとき。

22.4 サービスの反則

 サービスしたボールが、

 22.4.1 サービスのためトスしたボールを打たなかったとき、ただし、小学生を除く。

 22.4.2 ネットやサーバー側の選手に触れたとき。

 22.4.3 サーバー側のコート内の床に接触したとき。

 22.4.4 ボールアウトになったとき。

22.5 アタックヒットの反則

 相手チームがサービスしたボールを、ネット上端より完全に高い位置からアタックヒットして、それが完了したとき。
 また、「ファミリーの部」でバックに位置した大人の選手が、ネット上端より完全に高い位置からアタックヒットして、それが完了したとき。

22.7 オーバータイムス

 ネットを越えて相手コートに打ち返すために、ボールへの接触が、ブロックへの接触を除いて最大限3回を超えたとき。

22.8 ホールディング

 ボールに接触中、明らかにボールが止まるようなプレーがあったとき。

22.9 ドリブル

 ブロックの場合を除き、同一選手が、明らかに2度続けてボールに触れたとき。

22.10 タッチネット

 22.10.1 インプレー中に、ネットやアンテナに触れたとき。ただし、選手がインプレー中に支柱に触れてもタッチネットの反則にはならない。

 22.10.2 ネットの幅の支柱部分に触れたとき。

22.11 オーバーネット

 ネットを越えて相手コート内にあるボールに触れたとき。

22.12 パッシングザセンターライン

 センターラインを完全に越えて、相手コートにふれたとき。ただし、パッシングザセンターラインの反則で、片方の足(両足)または片方の手(両手)の一部がセンターラインに接触しているか、その真上に残っていれば許される。しかし、肘や膝、頭などの身体部分が相手コートに接触した場合は反則となる。(第8図)

22.13 ボールアウト

 22.13.1 ボールがコート外の物体やネット上方のアンテナのみにふれたとき。

 22.13.2 ボールの全体またはその一部でも、許容空間外側のネットの垂直面を完全に通過したとき。

 22.13.3 ボールが床に接触し、その部分が完全に区画線の外側であるとき。

 22.13.4 ボールがネット下方の空間を完全に通過したとき。

 22.13.5 ボールがフリーゾーンを越えたとき。

 22.13.6 他の選手や競技場内の物体で身体を支えたり、コレを利用してボールをプレーしたとき。

22.14 ダブルファウル

 22.14.1 両チームの選手が同時に反則をしたとき。

 22.14.2 ネット上で、両チームの選手が同時に接触し、そのボールがアンテナに触れたときやアンテナ上方を通過したとき。

22.15 インターフェア

 22.15.1 相手チームの選手に接触し、その選手のプレーを妨害したとき。

 22.15.2 相手コート内にあるボールに、ネットの反対側から故意に触れてプレーを妨害したとき。

 22.15.3 インプレー中に、選手がネットしたを通り抜けたとき。